天皇杯4回戦 横浜FMvs川崎 （日産）

天皇杯は都道府県のサッカー協会が試合の運営を行うため、Jリーグと比べて装飾は一切なし。なんだか、豪華なメンバーによるサテライトのゲームを見ているようだった。

2-1で勝ったものの、横浜との試合はいつもギリギリの攻防。圧力をかけてお互いにフィジカルで潰す内容なので、サッカーのクオリティというより、その日、肉弾戦とセカンドボールを制した方が試合を制することが多い。

後半の矢島のスーパーゴールで川崎が勝ったが、どちらかというとそこまでは横浜のゲーム。矢島の身体能力で勝負は決してしまったが、川崎に会って横浜にない部分が、このタレントの能力の違いだろう。

憲剛のキックの一刺し、ジュニーニョ、レナチーニョのスピード、そしてテセや矢島の身体能力。川崎の攻撃陣は憲剛を除いて器用でも万能でもないが、一つ以上の優れた能力がある。試合の中で、このうちの誰かがその能力を発揮したときに得点が生まれる。

横浜の得点はやはり一つの優れた才能を持つ山瀬だった。東京の石川と同じく突破力に天賦の才を持つ山瀬が振りぬき同点。これまでチームの方針によりベンチを暖める機会が多かったが、山瀬らしい鮮やかな一撃だった。

横浜には基本技術がしっかりした選手が揃っている。だけど、小さくまとまりすぎているというか。試合を決める選手がいないんじゃないか。
上位を狙うにはそれこそ山瀬のように、劣勢を一発でひっくり返す選手が必要だと思うんだけど。
まあ、そんなことは当のマリノスサポーターが一番わかってるのだろうが。