マイケル・ジャクソン "This Is It"

今日も川崎チネチッタでレイトショー。念のため、チケットを昼過ぎに購入。空席なしの満席だった。
こういう映画にあれこれ言うのはヤブだと思うので、簡単に。


想像していたよりもはるかに面白かった。そして、僕は自分が思っていた以上にマイケルの歌を知っていて、マイケルの一手一投足に前のめりで見ていることに我ながら驚いた。

リハということは当然全力でやるわけもなく、流しながら歌って踊っているわけで。それでも何だ、あのクオリティは!マイケルの圧倒的なパフォーマンスにやられまくった2時間であった。


ロンドンの公演が無事に終わったら、きっと日本にもフェアウェル公演のために来たんだろうなぁ。そしたら自分も会社休んでも行っただろうなぁ。そういう空想をしながら映画を見ていた。


とはいえ、あの突然死がなかったら、この映画は生まれなかった。
完璧主義者のマイケルがリハーサルの映像を中心にしたこの映画の製作を許可することはなかっただろうし、きっと僕も今ほどマイケルに再び興味を持つこともなかった。


この映画を見ていて再確認したのは、マイケルの圧倒的な存在感とそれを取り巻くエネルギーだ。マイケルに才能溢れるメンバーやスタッフ、ファン、桁外れの舞台装置や演出、そして投入される金。世界が不景気の波に覆われる中で、マイケルのステージは日常を忘れる。
ディズニーランドのような極上のエンターテイメント装置とも言えるし、一方で90年代までの消費社会を思い起こさせるような豪華絢爛の煌びやかさだ。

今回の"This Is It"公演のテーマに環境破壊防止があったことは映画を見ればわかるが、もしマイケルは存命していて、公演が無事行われていたら、マイケルの意図とは逆に、その豪華なステージ内容を突かれていたかもしれないなと思った。


それにしても、"Black or White"には涙腺が緩んでしまった。自分でも知らなかったが、僕にとって思い出の走馬灯になる一曲だったのだな。