Fuji Rock Festival'10 2日目(3完)
One Day As A Lion 20:20 White Stage
前のTrombone Shortyの終盤辺りから雨が降ってきた。2日目ということもあり既にだいぶ緩んだ足元で、疲れもどっと出てきたが、White StageへOne Day A Lionを聞きに行く。
ボーカルがRage Against The MachineのZack de la Rocha、ドラムが元Mars VoltaのドラムだったJon Theodoreに、キーボードにThe LocustのJoey Karamが入った編成。LAでのウォーミングアップライブを経てバンドとして初の海外でのライヴとなった。
Zackの叫びとライム、Jonのドラミングの手数の多さは流石だったが、それぞれのメンバーが持つ巨大なエネルギーを束ねる
力がバンドに備わっていない気がした。もっとライブの本数を重ねれば解決できる問題だと思うが。
途中で切り上げてField of Heavenへ。
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Derek Trucks & Susan Tedeschi Band 21:00 Field of Heaven
雨が降り注ぐ中、Derek Trucksの夫婦ユニットであるDerek Trucks & Susan Tedeschi Bandを見る。
この人はThe Allman Brothers BandやEric Claptonのバンドギタリストを務めたりしていて、芸暦は22年と多彩だが、実は僕と同じく79年生まれだ。2006年に自身のDerek Trucks Band名義でリリースした"Songlines"が素晴らしすぎて、僕はそれ以降のファンだ。
歌わないし、直立不動でギターを弾いているのでパッと見は実に地味だが、弾いているフレーズはかなり変態的かつ強烈に多彩。
31歳なのに、ギタリストとして職人的に良い感じに枯れていて、奥さんのSusan Tedeschiが8歳上と聞くと、一体、Derekはどんな思春期を送ってきたのだろうと、雨の中、変な考えが頭をよぎった。
Roxy Music, MGMTと渋いバンドが揃った土曜のヘッドライナーだったが、ここでField of Heavenを選んだ人は、Derek Trucksを見るために今年のフジロックに足を運んだ人たちがほとんどだっただろう。足元は泥で抜かるみ、決して良いコンディションでなかったが、周りを見渡すと、ピーター・バラカンや田島貴男がいた。
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Chris Cunningham 22:30 Green Stage
Field of Heavenからの帰り道、White StageのMGMTを聞きながら。バンドとしてのキャリアはまだ若いはずだけど、ヘッドライナーに恥じない立派ステージだった。今後の彼らの来日公演は行きたいと思う。
Green StageにてSpecial GuestのChris Cunningham。以前にelectraglideやWARPのイベントでも見たことがあるが、音と映像のシンクロに関してはこの人の右に出る人はいない鬼才であり変態である。正直好き嫌いがはっきり分かれるアーティストだと思う。僕自身、友達として近づきたくはない類の人である。
しかし、Chris Cunninghamの作品を大画面と大音量で体験すると、毎回何か金鎚で頭を殴られるような衝撃を受ける。見終わった後に、夢から覚めて現実の世界に引き戻される。
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Trombone Shorty & Orleans Avenue 23:45 Crystal Palace Tent
夕方のField of Heavenでのパフォーマンスがあまりにも衝撃的で感動したので、深夜のCrystal PalaceにてTrombone Shorty & Orleans Avenueのライブを見て、今年の僕のフジロック納めとした。木造の風情のある西洋屋敷には満員の観衆。目の前の距離で、パワフルかつエネルギッシュなTroy "Trombone Shorty" Andrews率いるバンドのステージを最後まで見届けて、心からの拍手を送り、苗場から東京へと向かった。
John FogertyやMGMTとか他にも見たかったバンドはやっぱりあったけど、今年はこのTrombone Shorty & Orleans Avenueに会えただけでもフジロックに来た甲斐があった。