Erika Badu@新木場Studio Coast

ウチの親父は、昔、取引先の会社の社長に連れて行かれて、赤坂にあった伝説のキャバレー「ミカド」でフランクシナトラのショーを見たことを今でも自慢気に語る。

「当時、フランク・シナトラはな、ミカドでショーをやるためだけに日本に来てたんだ。ミカドっていうのはそういう選ばれた客と世界から集められた超一流のエンターテイナー、ホステスが集まったところだった」。

僕はあんまり酒がイケるクチではないので、これまでもこれからも銀座や六本木のクラブに行くことはあまり多くはないと思うのだけれど、無類の音楽好きなので、語尾が上がるほうのクラブにはよく行く。今日はErika Baduのライブを観にStudio Coastというクラブへ。

新木場駅から徒歩5分ぐらいにあるStudio Coastは現時点では日本最高のクラブじゃないか。ハコのキャパシティ、雰囲気、後方にあるラウンジスペース、バースペース、そして何より音響、サウンドシステムがものすごく、イイ。これまでは新装した渋谷のO-EASTが一番ましで、恵比寿に移転したLiquidroomはかなり酷くなって失望していただけに、Studio Coastの重厚で繊細な音まで拾うサウンドシステムにはかなりヤラれた。(そのあたりのサウンドシステムを構築した話はStudio Coastの定期イベント"ageHa"のHPに載っている。http://www.ageha.com/
聞いた話だが、Studio Coastは一個人が理想のクラブスペースを作るために、私財を投げ打って作ったらしい。確かにフロアはフローリングだし、インテリアにもかなりこだわりを見せているし、音響、照明以外にもかなり金をかけた感じ。正直、金回りは大丈夫なんだろうか?場所柄、週末のイベントで儲けを出さないと、厳しいだろうし。
余談だが、このStudio Coastはゲイ・レズビアンドラァグクィーンの皆さんにはある意味メッカらしい。

で、今日、観たのがアメリカのネオソウルの女王、Erika Badu。以前、作家の松村雄策が「ほんとに気持ちいいと、好きなアーティストのライブでは思わず寝てしまう」と書いていたが、自分もちょうどいいスローテンポとErikaの歌声にライブ途中で2度ほど寝た。
いや、もしかしたらジントニックがカラダに回っただけかもしれないけれど。

プロモーターのうざい宣伝MCがなければ、最高のライブだったのに。あと、エビアン300円は高すぎ。