「最後からしゃべらんかい!」について

ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)より

ベテランの人にとっては当たり前の話でしょうが、春に入ったばかりの新人さんは、このテッちゃんの台詞「最後からしゃべらんかい!」を覚えておくほうがいいですよ。
最後からしゃべらんかい!: ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)


自分もそうですが、忙しい上司やクライアントはプレゼンや報告全体に耳を傾けるというよりも、「結論」→「その判断基準」→「今後のアクション」と、自分が知りたい優先順位が高い項目を断片的に聞いているので、「最後からしゃべらんかい」となります。
まぁ、若い頃は自信が無くて相手の顔色を見ながら、探り探り報告したり、かっこつけようとしてドラマチックにプレゼンしようとして、上司に「結局お前は何が言いたいんだ」と怒られるものです。


アメリカの大学にいたとき、毎日のようにペーパー提出が多いので、アカデミックライティングの授業がありました。アメリカの論文は実にシステマチックで、スタイルというかテンプレートがそもそも決まっています。だから、たとえ分厚くても、ペーパーと結論と概要は序章で書いてあるので、読む時間がなくてもはそこを見ればあらかた理解できる、というようになっています。


今の日本の大学はどうなのかわからないけれど、起承転結に慣れている日本人の僕が、このスタイルで書けるようになるまで相当時間が掛かりました。頭の中で文章を展開させる構造が日本語と英語は逆なので、慣れるまでは、一度ラフに英文で日本語風に起承転結で書いてみてから、英文アカデミックライティングで書き直すという、極めて非効率なこともしていました。


企画書もプレゼンも仕事のやり方も「最後からしゃべらんかい!」という業界で今勤めているので、アメリカでアカデミックライティングを学んだことは結構、役に立っています。