J1第12節 仙台vs浦和(宮城)

GWはどこにも遠出をしなかったので仙台に来てみた。今日は宮城スタジアムこけら落としの日本vsスロバキア以来だから9年ぶりの訪問。

アクセス面で悪評高いスタジアムだが、今日は仙台駅からのシャトルバスがスムーズだったこともあり、それほどストレスには感じなかった。むしろ酷いなと感じたのはインフラ面。ワールドカップから8年が経ち、年に数試合のベガルタ戦以外に使い道のないスタジアムは劣化する一方だ。
フード類も貧弱だ。J2のチーム数が増えて、Jリーグが一番レベルアップしたのは、実はスタジアムのフード類じゃないかと思っている。地方のクラブが増えたことで、アウェーで訪れた都市部のサポーターが自クラブのフード面の貧弱さを嘆くようになった。それまではスタジアム内の売店で冷えた弁当やカップ麺がかなり高い金額で売られていたけれど、だんだんと都市部のクラブでもフードコートを増設したりして力を入れ始めている。でも、宮城スタジアムはまだ時計が2002年から止まったままだ。

丘に囲まれた宮城スタジアムで行われた試合は、ボールを回して丁寧にビルドアップをしながら攻撃の圧力を掛けていく浦和とゴール前を固めてから少ない人数で鋭いカウンターを仕掛けたい仙台の構図。しかし、フィンケ監督になって最終ラインからも丁寧にグラウンダ―のパスで回していくようになった浦和は、凸凹でボールがはねているピッチの対応に苦慮して、なかなか思い通りにシュートまで持っていけなかったが、28分にセットプレーからゴール前での混乱をエジミウソンが押し込み先制。

しかし、仙台も35分にカウンターから得たゴール正面のフリーキック梁勇基が右足で沈めて同点。浦和は仙台に対して痛いドローとなった。

浦和のポイントとなったのが、田中達也に代わり後半から投入されたセルヒオ・エスクデロ。達也と同じくドリブルを得意とする選手だが、プレー領域や周りのコンビネーションなど独特なリズムを持っている。それは相手にとっても、ある意味浦和にとってもノイズを放つ選手だ。相手との力の差が明確にあった試合において田中達也のコンディションなどはあるにしても、後半もエジミウソン+達也で行った方が2点目の可能性は高かったと思う。後半、エジミウソンは孤立していた。

仙台は、守って梁勇基プレースキックに賭けるというコンセプトが見事に具現化した試合となったが、やはり平瀬+中島の2トップでJ1を戦うのは厳しすぎる。今後も人数を掛けてゴール前を固めて、少ない人数で鋭いカウンターを使いながら、ポイントを重ねていく戦い方を続けていくしかないだろう。
後半途中からフェルナンジーニョが出てきたが、ゲームメイカータイプの1.5列目のアタッカーで、まだ周囲との呼吸がほとんど合っていない。もう一枠外国人枠があるのだからドリブラ―タイプのストライカーを補強しないと、今のままだと得点はなかなか取れないだろう。ブラジルからJ経験のあるFWが取れないものだろうか。