J1 第1節 大宮 vs C大阪 (NACK5)

Jリーグも開幕したし、できるだけチームがフレッシュなうちにいろいろなチームが見たいと思って今日はNACK5へ。
でも、スタジアムに着いて結構後悔した。NACK5は屋根がない。今日みたいな寒空の雨の日は寒さで凍える。ラーメンとかもつ煮を食べたけど、すぐに身体が冷えた。


大宮もC大阪もオフシーズンは積極的に補強に動いた。大宮は新潟からGK北野、甲府から右SB杉山、大分からともにCBの深谷と坪内、川崎から左SBの村上、そして韓国の水原三星からMFの安英学と守備陣のレギュラークラスを大量補強。開幕戦から北野、杉山、深谷、村上、安がさっそくスターティングに名を連ねた。


一方、昇格組のC大阪も即戦力クラスを多数補強した。FC東京からCB茂庭、大分からCB上本、MF高橋と清武、そしてG大阪からMF家長とFW播戸とJ1で実績を残した選手を獲得した。開幕戦には茂庭、上本、高橋が先発出場。


大宮のソリッドで剛健な守備組織と、C大阪の才能ある個性が弾ける攻撃の対決と予想していたが、実際に試合が始まると90分通して大宮の独断場だった。


コンパクトなスリーラインからのプレッシング、ショートカウンター、サイド攻撃、FW陣が相手ライン裏を突く、といった基本コンセプトは昨年と同じなのだが、今季加わった新戦力が早くもフィットして、チームに良い相乗効果をもたらしている。
リーグ有数のストッパー能力を持つ深谷が、同じく屈強なCBであるマトとコンビを組み、両サイドバックには試合を通じて上下動ができる村上と杉山が入ったことで、守備においては格段と安定感が増した。
また、中盤に安と金澤の2枚のハードワーカーが陣取り、相手が攻撃の芽をことごとく摘む。試合を通じてC大阪が、バイタルエリアに進入できたのはほとんどなかったのではないか。


そして、すでに多数賞賛の声が挙がっているが、昨季途中に獲得したFWのラファエルが素晴らしい働きをした。どちらかというと以前名古屋や横浜にいたマルケスに似たタイプのFWと言えるだろうか。フィールドを縦横無尽に動いて、攻撃の組み立てやボールキープ、さらにはドリブル突破などを器用にこなす。
また守備にも積極的に参加するし、また大宮は日本向けのいい選手を獲得したなと感心していたら、試合終盤にハムストリングで負傷交代してしまった。次戦は出られないかもしれないが、復帰したらぜひプレーを注目してほしい選手だ。


昨季も大宮は序盤に素晴らしいサッカーを展開して、一時期は上位に顔を出したが、夏前には運動量の低下とともに失速した。今季も同じコンセプトで戦うだけに昨季の二の舞は避けたいが、ラファエルというタレント、そしてシーズンを通して活躍できる選手が数多く加わった今季はさすがに
安定感のある戦いを見せるのではないか。


一方でC大阪は正直なところこの試合では良い所がほとんど見当たらず、もう少し試合を見てみないと、はっきりと評価はできない。しかし、守備組織の脆さや、香川、乾とアドリアーノへのコンビネーション、新加入戦力の適応など、チームとして手を加えなければならない点がいくつかあったはずだ。

意外だったのが、マルチネスがまったくボールを裁けなかったこと。J2では縦横無尽に彼の左足からパスを供給してチャンスを多数作られていたので、J1でもある程度は通用するだろうと期待しているのだけど、この日は終始プレッシャーに押され低い位置に下がってしまっては、ボールロストを繰り返していた。

まあ、今日はそれだけ大宮の守備が素晴らしかったのだが。


MOM 大宮FW ラファエル